★ 高気密・高断熱だからこそ気を付けたいVOC・MVOC問題 ★
シックハウス症候群等の問題に敏感になっている方が、住宅展示場
や工場見学会などにおいて担当者から受ける説明の中で、
『当社は「F☆☆☆☆」等級の建築材料を使用しているので
安全です』
などと言う説明を受けて、
『安全だから決めよう』
と思った方もいらっしゃると思います。
「F☆☆☆☆」は、
ホルムアルデヒド放散速度 5μg/㎡h以下
ホルムアルデヒド放散量 0.12mg/l以下
の認定素材に用いられる等級です。
いわば揮発性有機化合物(Volatile Organic Compounds;以下、VOC)
の含有量を示す等級です。
したがって、一面において説明の内容は正しいです。
ただ、その側面についての説明は、恐らくなされていないのではない
でしょうか?
室内には、ほぼ細菌やカビなどの微生物が生育しています。
微生物が生育する段階で「微生物由来揮発性有機化合物
(Microbial Volatile Organic Compounds; 以下、MVOC)」を生成して
いることをご存知でしょうか?
皮肉にもシックハウス症候群の対策のため、建材からVOCを低減
することによりMVOCの発生量を高め、シックハウス症候群の要因
となっている可能性も有り得ます。
勿論、環境にも依存しますが、例えば、ホルムアルデヒドは微生物
の生育を妨害しますが、建材からホルムアルデヒドを低減させた
ために、MVOCの発生を助長している可能性すらあります。
高気密・高断熱であるがゆえに一旦発生し、又は取り込んだVOC
やMVOCが屋外に排出され難くなっている筈です。
それは計画換気程度では完全に排出され難い可能性があります。
一旦、室内に立ち込めた煙が簡単には排出されないことを例に
とれば分かり易いと思います。
また、細菌やカビなどの微生物対策のために、
ナノ〇〇やプラズマ〇〇〇〇
などのイオン浄化機能を備えた機器が発売されており、特定の
条件下であれば、一定の効果が認められてはいます。
しかし、開放空間でどの程度の効果があるのかは、間取りや換気
装置の配置等によっても異なると思います。
※プラズマ〇〇〇〇は使用していますが、民生品用途なので
プラシーボ効果程度と思っています。
さらに、生活物資の中にもVOCを排出するものが無いとは言え
ません。
これから、冬を迎え窓ガラスなどへの結露が懸念されます。
窓等を閉め切った時間が多くなり、かつ暖房をすることにより、
細菌やカビなどの微生物の繁殖する環境が整い易くなります。
計画換気やエアコン等だけに頼らず、細やかな生活環境の掃除や
時には窓を大胆に開放した換気も必要になると思います。
なぜか、今年は柚子が豊作です。
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信頼できるパートナーを選ぶのは、一般国民にとっては至難ですね。